平井グループウイルスベクターFAQ

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平井グループウイルスベクターFAQ

Q1 ウイルスベクターについて教えてください

脳科学辞典のウイルスベクター遺伝子導入の項をご参照ください。

Q2 AAVベクターの保存方法は?

使用量ごとに分注して、-80℃での保存することをお勧めします。ただし、AAVベクターは比較的物理的に安定であり、少なくとも平井グループで作成したAAV2/9やAAV-PHP.eBに関しては、4℃で数週間から数ヶ月安定であることを確認しています。しかしながら、長期間の冷蔵庫での保存の場合、感染能が徐々に落ちていく可能性は否定できませんので、-80℃での保存をお勧めします。

Q3 どのようにウイルス溶液を使用したらいいでしょうか?

精製済みかつD-PBS(-)に置換済みですので、任意の濃度(vg/ml)にPBS等で希釈後、そのまま in vitro および in vivo 実験にお使いいただけます。

Q4 AAVベクターの不活化処理はどのように行えばいいでしょうか?

AAVベクターはエンベロープを持たないウイルスベクターであるため、アルコール(70%エタノール等)では不活化できません。必ず、次亜塩素酸溶液(ハイター等)による処理またはオートクレーブ処理を行ってから廃棄してください。

Q5 AAVベクターを使用した文献はありますか?

群馬大学大学院医学系研究科脳神経再生医学分野(平井研)では、AAVベクターを利用した数多くの文献を発表しています。一例として、以下の文献1-3をご参照ください。

1. Huda et al., (2014) Distinct transduction profiles in the CNS via three injection routes of AAV9 and the application to generation of a neurodegenerative mouse model.
Molecular Therapy-Methods & Clinical Development, 1:14032.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2329050116300997?via%3Dihub
2. Matsuzaki et al., (2016) Transduction Profile of the Marmoset Central Nervous System Using Adeno-Associated Virus Serotype 9 Vectors.
Molecular Neurobiology, 54(3):1745-1758.
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs12035-016-9777-6
3. Shinohara et al., (2018) Effects of Neutralizing Antibody Production on AAV-PHP.B-Mediated Transduction of the Mouse Central Nervous System.
Mol Neurobiol. 2018 Oct 5.
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs12035-018-1366-4

Q6 AAV-PHP.eBとは?

マウスの血液脳関門(BBB)を高効率に透過できる性質を持つため、静脈投与により脳全域に遺伝子導入が可能なAAVベクターであるPHP.B4の改良版5です。詳しくは以下の論文をご参照ください。また、BALB/cではBBBを透過できない6ため、使用するマウスの系統にお気を付け下さい。さらに、マーモセットにおいては、PHP.BのBBB透過効率はAAV2/9と同程度であり、ほとんど脳内に移行しません7

4.Deverman et al., (2016) Cre-dependent selection yields AAV variants for widespread gene transfer to the adult brain.
Nat Biotech, 34 (2):204-209.
https://www.nature.com/articles/nbt.3440
5. Chan et al., (2017) Engineered AAVs for efficient noninvasive gene delivery to the central and peripheral nervous systems.
Nat Neurosci, 20:1172-1179.
https://www.nature.com/articles/nn.4593
6.Hordeaux et al., (2018) The Neurotropic Properties of AAV-PHP.B Are Limited to C57BL/6J Mice.
Molecular Therapy, 26(3):664-668.
https://doi.org/10.1016/j.ymthe.2018.01.018
7.Matsuzaki et al., (2018) Intravenous administration of the adeno-associated virus-PHP.B capsid fails to upregulate transduction efficiency in the marmoset brain.
Neurosci Lett, 665:182-188.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304394017309588?via%3Dihub

Q7 AAV2/9とはAAV9とは異なるのですか?

基本的に同じものと考えて構いません。AAVベクターの血清型を表記する場合、慣例的に AAV?/?と記載します。最初の「?」はReplicaseの血清型、2番目の「?」にCapsidの血清型を記載します。平井グループで作成するAAV9は、AAV2由来のReplicaseと、AAV9由来のCapsidを含むパッケージングプラスミドを用いているため、AAV2/9と表記しています。また、研究に用いられる多くのAAV用発現プラスミド(pAAV-xxx)は、AAV2由来のITRを持っているため、AAV2由来のReplicaseを用いてパッケージングすることにより、効率的にAAV粒子を産生できます。

 

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